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工法CONSTRUCTION METHOD

PC圧着工法
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PC 圧着接合技術の概要
接合技術
PC 圧着工法とは製品工場で製造されたプレキャストコンクリート部材を、PC 鋼材による緊張力で部材の一体化を図り,コンクリート構造物を構築する工法です。
PC 圧着構造の利点
ひび割れ制御
 RC 接合構造では鉄筋によって引張力を負担するために,一般に使用限界状態のひび割れ発生を許容して設計します。PC圧着構造は予めコンクリート内部に圧縮力を加えており,引張力が弱いコンクリート材料の欠点を大きく改善する構造で,導入プレストレス量によってひび割れの発生を制御することが可能です。
(3)PC 圧着構造の耐荷耐震性能
PC 圧着構造の耐震性能は,RC 構造に比べて高靭性・高復元性があり,地震などの過大な荷重が一時的に作用してもその荷重が除かれると元に戻るため,耐震に優れた構造といえます。
耐久性保持への対処
PC 圧着接合による大型カルバートの耐久性保持については接合部処理,グラウト注入,定着部処理などが重要です。弊社では,以下のような処理・対処を施しています。
(1)接合面処理
プレストレス力による接合を行うプレキャスト部材の目地部には,一般に,接着剤を用いて部材を接着する方法と,モルタルもしくはコンクリートによる場所打ち部を設けて部材を接合する方法を用います。水の影響が問題となる構造物では,目地部に防水工を施します。
(2)グラウト管理
PC グラウトは,シース管内を十分に充填して緊張材を被覆し,緊張材を腐食させないように保護する品質と,コンクリート部材と緊張材を一体化することができる強度を有しているものを用います。練り混ぜたPC グラウトは注入が終了するまでアジテータ等で攪拌し,適当なふるいを通した後にグラウトポンプを用いて適切な注入力を保ちながら徐々に行います。
PC グラウトの先流れによる残留空気をダクトに残さないために同じ位置の中間排気口から確実に残留空気を排出させます。
硬化後の確認はグラウトホースを切断し,切断面をチェックしPC グラウト充填状況を確認します。
(3)定着部の処置
構造設計上,MaxArch のように,定着切欠穴を確保できる場合は定着具を部材に設けた定着切欠穴に収容し,PC グラウト等を行った後で,膨張コンクリートまたは無収縮モルタル等を施工する等の方法により,定着具が部材中に埋め込まれる構造とします。
SBC のコーナー等,定着切欠穴を確保できない場合は定着具の保護ため,緊張後速やかにPC 鋼材余長部および定着具を保護コンクリートで覆い保護します。
PC 圧着接合を活用したプレキャストカルバート(例)